【コスパ最強】おすすめの低価格3Dプリンター4選!作れるものも紹介
- 3Dプリンター
- 2024.10.17
- FLASHFORGE メリット・デメリット
3Dプリンターと聞いて「物は良くても高いのでは」と思う人も少なくないでしょう。近ごろでは、技術革新と小型化が進んでおり、低価格でも高品質な製品が登場しています。
本記事では、コストパフォーマンスに優れた低価格3Dプリンターの魅力を紹介します。初心者から業務用まで、用途に合わせた4つのおすすめモデルをピックアップするので製品選びの参考にしてください。
また、高価格製品との違いや、実際に作れるものまで詳しく解説します。3Dプリンターの世界に一歩を踏み出したい方は、最後までご覧ください。
目次
低価格3Dプリンターの種類
低価格3Dプリンターは、主に下記の2つの方式が採用されています。
- 熱溶解積層方式
- 光造形方式
それぞれ特徴が異なるため、使用用途に合わせて選択するといいでしょう。ここからは、2つの方式について詳しく解説します。
3Dプリンターの造形方式に関しては、こちらの記事も合わせて参考にしてください。
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熱溶解積層方式
熱溶解積層方式は、低価格3Dプリンターで一般的な造形方法です。フィラメント状の樹脂を加熱して溶かし、ノズルから押し出しながら一層ずつ積み上げて立体物を作ります。
主にABSやPLAなどの熱可塑性樹脂を使用し、実際の製品に近い素材で造形できるのが特徴です。2009年に基本特許が切れたことで多くのメーカーが参入し、機器の低価格化が進んでいます。
比較的安価で扱いやすい反面、表面の粗さや精度面で光造形方式に劣る点もあります。
光造形方式
光造形方式は、液体の光硬化性樹脂(レジン)に紫外線を照射して層ごとに固めていく造形方法です。高精度な造形が可能で、滑らかな表面の仕上がりが特徴です。主にSLA方式とDLP方式があり、DLP方式は面状に紫外線を照射するため、より高速に造形できます。
光造形方式は、フィギュアや精密部品のプロトタイプ製作に適しており、産業用途や医療分野でも活用されています。ただし、サポート材が必須で、完成品は紫外線に弱いため太陽光にあてないようにするなど注意が必要です。
初心者にもおすすめの低価格3Dプリンター
今回は、家庭用で10万円以下のタイプ、業務用で50万円以下のタイプからおすすめの低価格3Dプリンターを紹介します。初心者の方でも扱いやすいタイプなので、参考になさってください。
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【10万円以下】おすすめの家庭用低価格3Dプリンター
まずは10万円以下の家庭用3Dプリンターの中から、下記の2タイプを紹介します。
- Adventurer5M
- Adventurer5M Pro
家庭での使用を検討されている方は、ぜひご覧ください。
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Adventurer5M
FLASHFORGEシリーズの「Adventurer5M」は、55,000円(税込60,500円) という低価格でありながら、組み立てや複雑な調整が一切不要なのが特徴です。初心者でもすぐに利用できるため、 初めて3Dプリンターを購入する方に向いています。
「自動レベリングシステム」が採用されているため、ノズルの高さとプラットフォーム間の違いを自動的に検出し補正します。3Dプリンターの造形に慣れていない方でも、第一層を完璧な仕上がりで印刷できるでしょう。
メーカー・製品名 | FLASHFORGE「Adventurer5M」 |
価格 | 55,000円(税込60,500円) |
商品詳細 | 公式ページ |
Adventurer5M Pro
FLASHFORGEシリーズの「Adventurer5M Pro」は、親子で3Dプリンターを楽しみたい方に最適なタイプです。完全密閉型のデザインを採用しているため、安全に造形を行うことができるからです。
またデュアルフィルターシステムによって、印刷中に発生した99%の粒子状物質と揮発性有機化合物(VOC)をブロックします。排出される空気が安全であるため、家庭や教室でも安心して利用可能です。
さらに、箱から取り出して10分で印刷の準備が整うのも特徴です。これだけの機能が77,000円(税込84,700円) で手に入るのは魅力的だといえるでしょう。
メーカー・製品名 | FLASHFORGE「Adventurer5M Pro」 |
価格 | 77,000円(税込84,700円) |
商品詳細 | 公式ページ |
【50万円以下】おすすめの業務用低価格3Dプリンター
おすすめの業務用低価格3Dプリンターは以下の2タイプです。
- Guider2s
- Guider3
いずれも50万円以下の低価格でありながら、業務用でも十分使える機能を持っています。それぞれについて詳しく見ていきましょう。
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Guider2s
FLASHFORGEシリーズの「Guider2s」は、業務用3Dプリンターのなかでは最も安価な価格帯のタイプです。本体は550×490×570mmというコンパクトなサイズながらも、最大で280x250x300mmの造形物がプリント可能です。
Guider2sのノズルは、300℃までの加熱に対応しているため、PAやPCなどの高温が要求される素材の造形にも対応しています。
メーカー・製品名 | FLASHFORGE「Guider2s」 |
価格 | 10万円~50万円(要問合せ) |
商品詳細 | 公式ページ |
Guider3
FLASHFORGEシリーズの「Guider3」は、496x436x696mmというコンパクトな本体サイズながら、最大で300x250x340mmの造形物が印刷できます。最高250mm/sの高速印刷を実現しているのも魅力のひとつです。
フィラメントを送りだすギア部分にダブルギアが採用されており、従来機と比べてノズル詰まりの問題も低減されています。ノズルは320℃まで加熱可能なので、ABSやPLAだけでなくPCやPAなどのエンプラ素材の印刷も可能です。
メーカー・製品名 | FLASHFORGE「Guider3」 |
価格 | 450,000円(税込495,000円) |
商品詳細 | 公式ページ |
低価格3Dプリンターと高価格製品とは何が違うの?
今回紹介した低価格3Dプリンターと比べて、高価格製品は何が違うのでしょうか。以下の4点について解説します。
- 精度や造形範囲
- 品質のばらつき
- 対応する材料
- 操作・メンテナンス
それぞれ順番に見ていきます。
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精度や造形範囲
低価格3Dプリンターと高価格製品の違いのひとつは、精度や造形範囲です。低価格製品は一般的に±0.1〜0.2mm程度の精度で、造形範囲も比較的小さめです。一方、高価格製品はより高精度な造形が可能で、最高0.05mm未満の誤差に抑えられるものもあります。
また、高価格製品は造形範囲も広く、大型の製品や複数の部品を同時に製作可能です。ただ、低価格製品でも用途によっては十分な精度と造形範囲を備えているものもあります。
品質のばらつき
低価格3Dプリンターは、高価格製品と比べて品質のばらつきが大きい傾向があります。同じモデルでも個体差があり、メンテナンスや調整が頻繁に必要になる場合もあるでしょう。
一方、高価格製品は厳格な品質管理のもと製造されるため、安定した造形品質を提供可能です。ただし、近年の技術進歩により、一部の低価格モデルでも高い安定性を実現しているものも存在します。
対応する材料
低価格3Dプリンターは、主にPLAやABSなどの一般的な樹脂材料に対応しています。一方、高価格製品はより幅広い材料に対応し、エンジニアリングプラスチックやカーボンファイバー配合材料など、高機能な素材が使用可能です。
例えば、ナイロンやポリカーボネート、TPUなどの特殊フィラメントも使用可能です。また、高価格製品では材料の品質も高く、造形物の強度や耐久性が向上します。
操作・メンテナンス
低価格3Dプリンターは、一般的に操作が簡単で初心者でも扱いやすい設計になっています。ただし、メンテナンス頻度が高く、ユーザー自身で調整や部品交換を行う必要があることも多いです。
一方、高価格製品は自動調整機能やリモート監視システムなどが搭載されており、メンテナンスの手間が少ない傾向にあります。また、専門的なサポート体制も充実しているため、トラブル時の対応がスムーズです。
低価格3Dプリンターでつくれるもの・できること
高価格製品と比較すると、低価格3Dプリンターが劣る点があるのは仕方ありません。それでも、低価格3Dプリンターでつくれるもの・できることは多岐にわたります。代表的な3点について解説します。
試作品
低価格3Dプリンターは試作品の作成に有効です。アイデアを素早く形にし、デザインや機能の確認ができるため、開発サイクルの短縮に貢献します。
精度は高価格モデルに劣りますが、概念検証や基本的な機能テストには十分な品質を提供可能です。また、コストを抑えながら複数のバリエーションを作成できるため、製品改良にも効果的です。
フィギュア
低価格3Dプリンターでも、精巧なフィギュアを制作できます。特に光造形式のモデルは、細かいディテールや滑らかな表面仕上げを実現可能です。自作キャラクターやゲームキャラクターの再現、オリジナルのミニチュアなど、創造力を形にする楽しみがあります。
熱溶解積層方式でも、適切な設定と後処理を行えば、十分満足できる品質のフィギュアを作成できるでしょう。
教育への応用
低価格3Dプリンターは、教育現場で幅広く活用されています。STEAM教育の一環として、学生たちに3D設計やものづくりの基礎を学ばせることが可能です。たとえば、地学教育では地形模型を作成することで、学生たちの理解を深めることができます。
また、視覚支援教育にも活用されており、触って学べる教材作りに貢献しています。低価格3Dプリンターは創造力を育み、実践的なスキルを身につける機会を提供する重要なツールです。
安い・低価格3Dプリンターの選び方
実際に低価格3Dプリンターを選ぶ際は、以下のポイントに注目しましょう。
まず、予算と用途を明確にし、それに合った機種を探します。造形方式(熱溶解積層方式または光造形方式)は、求める精度や材料の種類によって選択しましょう。
造形サイズも重要で、製品の最大造形サイズを確認して、作りたいものに適しているか確認する必要があります。
操作性やメンテナンス性も重要です。タッチパネルや使用するソフトウェアを確認して、初心者でも扱いやすい機種を選びましょう。
また、サポートやアフターサービスの充実度も重要です。さらに、対応材料の種類や精度、造形速度なども比較検討する必要があります。
低価格モデルでも、近年の技術進歩により高品質な造形が可能になっていますが、高価格製品との違いも理解した上で選択することが大切です。
まとめ
本記事では低価格3Dプリンターについて、家庭用・業務用の製品をそれぞれ2タイプずつ紹介しました。また、高価格製品との違いや、低価格3Dプリンターでつくれるもの・できることについても解説しています。
近年の技術進歩によって、低価格であっても高品質な造形物を印刷できる3Dプリンターが登場しています。初心者でも操作しやすい機種も存在するので、これを機会に導入を検討されてみてはいかがでしょうか。
本記事を参考にしつつ、具体的にどの機種を選べばいいか迷われている場合は、お気軽に弊社にご相談ください。用途に合わせた製品を提案させていただきます。