3Dプリンター用データを無料ダウンロードできるサイト6選!3Dデータの作り方は?
3Dプリンターを活用するには、3Dデータが不可欠です。しかし、3Dデータの作成は初心者にとってハードルが高いと感じる人も多いでしょう。
そんな方のために、この記事では3Dデータの基礎知識から、無料でダウンロードできるサイト6選、さらには自作する方法まで詳しく解説します。
3Dプリンターを始めたばかりの方も、この記事を読めば3Dデータの入手方法や作り方がわかり、すぐに実践できるようになります。
目次
3Dデータとは?
3Dデータとは、コンピュータ上で立体の物体や形状を表現したファイルです。3Dプリンターはこのような3Dデータを読み取って、実際の立体物を作り出す機械です。
3Dプリンターを使う際には、あらかじめ3Dデータを用意しておく必要があります。3Dデータは、3Dプリンターにとっての設計図のような存在です。
この3Dデータには、「.stl」や「.obj」といったさまざまな形式があります。このデータ形式は、3Dデータを保存するための規格のようなものです。
3Dデータは専用の編集ソフトを使って、形を変えたり、大きさを調整したりできます。
たとえば「Autodesk Fusion 360」というソフトに、STL形式の3Dデータを取り込むと、そのデータを自由に編集できるようになります。
このように、3Dデータは3Dプリンターで造形する上で欠かせないものであり、専用のソフトを使って希望の形に調整できるものです。
3Dプリンターに必要なデータの作り方
3Dデータを作るには、専用のソフトウェアやハードウェアが必要です。主に下記の3つの作り方があります。
3Dデータの作り方を詳しく見ていきましょう。
3DCADソフトでデータをモデリングする
3DCADソフトは、コンピュータ上で3Dデータを作成するためのソフトウェアです。建築や製造業などで使われている技術で、正確な寸法や形状を指定して3Dモデルを作れます。
たとえば箱を作りたい場合は、幅や奥行き、高さなどの寸法を入力すれば、その通りの大きさの箱の3Dデータが作成できます。
また穴を開けたり、曲線を加えたりしてさまざまな形状を組み合わせて、複雑な3Dモデルを作ることも可能です。
3DCGツールでデータを作成する
3DCGツールは、主にゲームやアニメーション制作で使われているソフトウェアです。3DCADソフトとは違い、より自由な形状のデザインが可能で、芸術的な3Dモデルを作れます。
たとえば人形やキャラクターの3Dデータを作る際に3DCGツールを使うと、柔らかな曲線や細かなディテールを表現しやすくなります。
また質感や色を付けたり、動きをつけたりすることもできるので、リアルな3Dモデルを作成可能です。
実物をスキャナ機能でスキャンする
3Dスキャナは、実際の物体を3Dデータ化するための機器です。物体の形状を読み取って、そのままコンピュータ上の3Dデータに変換できます。
たとえば自分の持っている置物や人形を3Dスキャナで読み込むと、同じ形の3Dデータが作成されます。このデータを3Dプリンターで出力すれば、元の物体と同じ形のレプリカを作ることも可能です。
3Dスキャナには、物体を回転させながら読み込むタイプや、カメラで撮影するだけで3Dデータ化できるタイプなど、さまざまな種類があります。
3Dデータを無料ダウンロードできるサイト6選
3Dプリントに必要な3Dデータは自身で作るだけでなく、オンライン上でダウンロードすることも可能です。
3Dデータを提供するサイトには、さまざまなジャンルの3Dデータがアップロードされており、必要に応じてダウンロードして使用できます。
ここでは、3Dデータを無料でダウンロードできるサイト6選を紹介します。
3Dモデラボ
3Dモデラボは、3Dモデルデータの共有とダウンロードを無料でできるサイトです。運営するのは日本国内の企業なので、サイト内は日本語で大変使いやすくなっています。
公開された3Dモデルデータを誰でも無料で閲覧・ダウンロードできるので、3Dデータ作成が苦手な人でも、他の人が作成したデータを利用可能です。
作品はカテゴリー別に分類されており、実用品、食器、ガジェット、フィギュアなど、さまざまなジャンルの3Dデータが揃っています。
サイト内に希望条件に当てはまる3Dデータがないときは、リクエストボードに投稿すると、3Dデータを作ってくれるユーザーとつながることもできます。
3Dモデラボの基本情報
日本語対応 | ◯ |
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3Dデータ使用 ライセンス | 作者・権利者が許可していれば商用利用可能 |
料金 | 無料 |
公式サイト |
Thingiverse
Thingiverseは、250万以上の3Dプリントに必要なデータが登録されており、無料で検索・ダウンロードできる大規模なサイトです。
技術的な専門知識や経験に関係なく初心者から上級者まで、誰もが3Dデータを共有したりリミックスしたりしてサイトを活用できます。
とにかく3Dデータの種類が豊富なので、参考にしたいデータが見つかるでしょう。3Dプリンターで作りたいものがあるときは、いろんなデータを見ることで新しいアイデアが浮かぶこともあります。
Thingiverseの基本情報
日本語対応 | × |
---|---|
3Dデータ使用 ライセンス | 個人的・非商用目的でのみ利用可能 |
料金 | 無料 |
公式サイト |
MyMiniFactory
MyMiniFactoryは、イギリス発の3Dデータ共有サイトです。投稿されている3Dデータには有料と無料のものがあり、検索機能を使えば無料のデータに絞って探せます。
建築やファッション、ジュエリーなどのさまざまなカテゴリがありますが、無料の3Dデータはフィギュアや彫刻などが多いのが特徴です。
コメントには、ユーザーがデータを使って実際に3Dプリントした写真を投稿していることも多く、仕上がりをイメージしやすくなっています。
MyMiniFactoryの基本情報
日本語対応 | × |
---|---|
3Dデータ使用 ライセンス | 問い合わせ中 |
料金 | 無料・有料どちらもあり |
公式サイト |
Pinshape
Pinshapeは「3Dプリントをシンプルで楽しいものにする」を使命に運営する3Dデータ共有サイトです。なかには有料のデータもありますが、無料の3Dデータが数多く取り揃えられています。
サイトのデザインがシンプルでわかりやすいので、初めてサイトを使う方も希望の3Dデータを簡単に見つけられるでしょう。
おもちゃやゲーム、ミニチュア、ガジェットなどのカテゴリがあります。
Pinshapeの基本情報
日本語対応 | × |
---|---|
3Dデータ使用 ライセンス | データにより異なる |
料金 | 無料・有料どちらもあり |
公式サイト |
CGTrader
CGTraderは、900万人以上が利用する3Dデータ共有サイトです。有料と無料のデータがあり、検索条件を設定する際に「無料」で絞り込むと、無料の3Dデータが表示されます。
検索機能が充実しており、カテゴリやファイル形式、価格など詳細な検索条件を指定できるのが特徴です。
また、希望の3Dデータが見つからなかったときは、3Dデータを作成するフリーランサーと繋がったり、3Dデータを注文したりできる機能もあります。
CGTraderの基本情報
日本語対応 | × |
---|---|
3Dデータ使用 ライセンス | データにより異なる |
料金 | 無料・有料どちらもあり |
公式サイト |
TurboSquid
TurboSquidは、写真や動画などの素材サイトとして有名なshutterstockが運営する3Dデータ共有サイトです。有料のデータも多いですが、サイト内の「無料3Dモデル」をクリックすると無料の3Dデータが表示されます。
また、24時間年中無休のサポート体制や返品・払い戻し制度など、安心して利用できる環境が整っているのが特徴です。
有料の3Dデータを購入した場合でも、技術的な問題があれば払い戻しできるので、購入して損をすることはないでしょう。
TurboSquidの基本情報
日本語対応 | ◯ |
---|---|
3Dデータ使用 ライセンス | 商用利用可能 |
料金 | 無料・有料どちらもあり |
公式サイト |
3Dデータを無料ダウンロードできるサイト比較表
※スマホの方は横にスクロールできます
日本語対応 | ライセンス | 料金 | |
---|---|---|---|
3Dモデラボ | ◯ | 作者が許可していれば商用利用可能 | 無料 |
Thingiverse | × | 非営利・個人使用のみ可能 | 無料 |
MyMiniFactory | × | 非営利・個人使用のみ可能 | 無料・有料どちらもあり |
Pinshape | × | データにより異なる | 無料・有料どちらもあり |
CGTrader | × | データにより異なる | 無料・有料どちらもあり |
TurboSquid | ◯ | 商用利用可能 | 無料・有料どちらもあり |
※サイト名をクリックするとサイト説明部分に移動します
3Dデータを自身で作るのが難しい場合は作成代行も
オンライン上で希望通りの3Dデータが見つからず、自身で作るのも難しい場合は、3Dデータの作成代行サービスを依頼することも可能です。イラストや写真などを提供するだけで、3Dデータを手に入れられます。
代行サービスを利用すると、3Dデータ作成にかかる時間や手間を大幅に削減できるのがメリットです。また、3Dデータ作成に必要な専門ソフトや高性能なコンピュータも用意する必要がありません。
3Dデータを作成するスキルやツールが不足している場合は、利用してみると良いでしょう。
3Dデータの活用事例
昨今、3Dデータはさまざまな分野で活用されています。3Dデータの活用事例を見ていきましょう。
製造業
製造業で3Dデータを活用する場面は、下記のとおりです。
- 製品設計
- 部品の製造……など
具体的には3Dデータを使って製品の設計を行い、試作品を3Dプリンターで出力して評価や改良を行います。
また、3Dプリンターを使うと、少量多品種の部品の生産効率が向上し、ミスが減るといったメリットがあります。
>> 【導入事例】SQP Engineering社:先端技術で拓く製造業の新時代
>> 【導入事例】McService社:高精度部品製造と効率化による技術オフィスの進化
>> 【導入事例】Siemens Gas & Power社:リードタイム・コストを大幅カット
医療
医療分野で3Dデータを活用する場面は、下記のとおりです。
- 手術計画
- 医療器具の製作……など
具体的には、患者のCTスキャンデータから臓器などの3Dデータを作成し、手術計画に役立てます。また、患者の体型に合わせたオーダーメイドの医療器具を、3Dプリンターで製作することもあります。
建築・土木
建設・土木分野で3Dデータを活用する場面は、下記のとおりです。
- 設計のビジュアル化
- 施工計画……など
具体的には、建物や構造物の3Dデータを作成し、完成イメージを関係者で共有します。また、複雑な構造物の施工手順をシミュレーションし、最適な計画を立てることも可能です。
>> 3Dプリンター「Creator4S」を用いて、建設資材を製作|FSC藤原産業株式会社
>> 建築業界での3Dプリンター活用事例を紹介|海外と日本の違いは?
まとめ
3Dプリンターを活用するためには、3Dデータが必要不可欠です。3Dデータは自作できますが、初心者にとってはハードルが高いかもしれません。
そんなときは、無料で3Dデータをダウンロードできるサイトを利用してみると良いでしょう。
紹介した6つのサイトには、さまざまなジャンルの3Dデータが豊富に揃っているので、きっとお気に入りの3Dデータが見つかるはずです。
弊社では、家庭用から業務用まで幅広い種類の3Dプリンターや3Dスキャナーの導入をサポートしております。
3Dデータを活用して製作したり、業務効率化に役立てたりしたい方は、お気軽に弊社にご相談ください。
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