【活用事例】志垣研究室 様
- 2025.5.8

導入事例の概要
導入の目的
3Dプリンターの買い替えによる 制作の幅の拡大
導入の背景
生物実験用の装置やロボット制作のために、汎用的な3Dプリンターを導入して活用していた。
しかし、より精度の高い印刷や軽くて強度の高いフィラメントをする必要性が出てきたり、従来の機種ではカバーできない要求も出てきた。そういった要求にも応えうる機体として、Onyx Oneを導入することとなった。
目的 | 制作の幅の拡大 |
---|---|
業種 | 研究所 |
エリア | 関東 |
インタビュー
この度、Markforged製3Dプリンター「Onyx One」を導入いただいた国立情報学研究所 志垣研究室 志垣様にインタビューを実施させていただきました。
志垣研究室では、以前よりABSやPLA等の一般的な素材を印刷可能なFFF方式の3Dプリンター導入していましたが、より精度の高い印刷をできるようにしたり、より強度が高く軽量なフィラメントを印刷できるようにするため、今回新たに「Onyx One」を導入いただきました。

より高精度で、軽量かつ高強度の印刷をするため「Onyx One」を導入
– まずは志垣研究室では、どういったことをしているのか教えてください。
国立情報学研究所は、その名の通り「情報学」の研究機関です。その中でも私は「生物模倣ロボティクス」という生物の仕組みをモデル化して、ロボットや人工システムに適用するための研究をおこなっています。
例えば、糸を作ることで知られている蚕(カイコ)は、実はニオイの探索能力に非常に優れています。この能力をロボットに活用することによって、被災地で埋もれてしまって探しにくい要救助者を、ニオイを辿って発見できたりします。
– Onyx Oneの導入前に課題に感じていたことを教えてください
以前は一般的なFFF方式の3Dプリンターを導入して使用していました。この機種でもかなり精度高く印刷できていたのですが、昆虫サイズの非常に小さなものを印刷しようとすると、どうしても精度がもっとほしいという風になりました。
また、ドローンの制作などもおこなっているので、より軽く、より丈夫な部品を作る必要性も出てきました。その必要性を満たせるフィラメントも扱えるという点を踏まえ、以前使用していた3Dプリンターよりも精度や強度の点で2倍以上性能が良い「Onyx One」が候補としてあがり、実際に導入することとなりました。S
使用経験、評判の高い「Onyx One」を選択
– Onyx Oneを選んでいただいた理由を教えてください
出身である東京科学大(旧東工大)のラボでもOnyx Oneが導入されており、元々そこで使用していたのでスペックなどが十分であることは知っていました。それにくわえて、他の研究所や会社でも導入されているということを聞く機会があり、色々なところで導入されているということは、それなりの理由があるのだろうということも決め手の1つになりました。
実際に導入してからは、主にロボットの部品製作で活用しているのですが、非常に精度が高く、期待通りの性能ということで質の高い研究データの取得につながっています。
– ありがとうございます。今後はどのように活用していこうというビジョンはありますか。
蚕(カイコ)だけではなく、ショウジョウバエや蚊などのもっと小さい生物のために、より細かく強度が高い部品の印刷もやっていきたいと思っています。現在の形式のドローンだと積載重量が少ないという課題があるので、そこを解消できるような羽ばたき型のドローンの開発などに活用したいと思っています。
ギャラリー
組織情報
国立情報学研究所
設⽴:2000年
ホームページ:https://www.nii.ac.jp/
〒101-8430 東京都千代田区一ツ橋2-1-2
※文中記載の組織名、所属、役職、サービス名などはすべて2025年3月取材時点のものです。